ケイマン諸島にファンドを作って後悔した、って話を最近よく聞くけど、なんで相談してくれなかったの?という件

最近、色々な人がケイマン諸島に作ったけど、高いよね、面倒だよね、というのを聞くけど、そもそも、それ、本当にケイマンで作る必要があった?ってケースが多いように思って聞いています。ケイマン諸島は確かにファンドを作る意味では、世界中の「みんな」がするけど、今は21世紀、個性の時代なのだから、「みんな」と同じことをする必要があるの?

ということで、最初に大事なことを

絶対、人のいない浜辺=オフショアって思うでしょ?

実際、私のような日本に数少ない本物の、ファンドのストラクチャリングのプロはこう考えます。もう、私のビジネスのノウハウを大公開ですが、まぁ、国内のいろいろな事情を踏まえると、本当にこれで再現できる人っていないから公開するのです。

ファンドを作るときのレシピ

  • 投資対象と投資家のいる場所
  • それぞれの国や地域の法律とその書かれている言語、税金、そして
  • それらをつなぐ租税条約などの条約

すごく簡単でシンプルでしょ?で、このレシピをどう使うか、というと。。。

  1. 投資家はどこにいて、投資先はどこにある?
  2. 投資先の国の外国人に対する投資規制や税制を考える
  3. 投資家のいる国の海外投資に対する規制や税務を考える
  4. 二国間の租税条約や、その他の投資を阻害/支援する可能性のある条約を考える
  5. 検討結果として、第三国を入れることでコスト対比で税務が「劇的」に改善するか考える

あれ?ケイマンどこに行ったの?と思ったでしょ?そうなんです。実はセカンドオプションに過ぎないのです。もし、ここから先を読む時間がもう時間がない、という方は年間でそこそこコンサルフィーを頂けるノウハウを手に入れた、しめしめ、とここで離脱していただいても結構ですが、まだ時間があるぜ、という方は、なぜこのフローで考えるべきなのか、ちょっと下記のあれこれまとめたので見ていきましょう。

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公的年金、もしかして二つもらえるの? – 年金入門 その3

公的年金について、その仕組みと老後にどれだけ長生きしたら元がとれるかなんてガメツイ話と、老後以外にもらえるなんて裏技みたいなものがあるのか、という金融系だとよくある安っぽい話をしましたが、これらを踏まえると、あれ、もしかして年金って二つもらえるんじゃない?なんて頭をよぎりませんか。受給資格についてよく考えてみると、実はそれぞれ排他的な定義になっていないんですよね。

なんて、二つもらえる状況ってそもそもどう言う状況よ、って落ち着いて考えたくない話もありますが、でも、人生って何があるかわからない。ならば、そう言う時にどうなるのか、くらいはちょっとこう言う機会だしみてみましょう。

例によって、説明資料として(今回は比較的枚数の少なく詰め詰めじゃない)パワポの資料と、そのパタパタ無声YouTube動画をご準備しておりますので、要点だけちゃっちゃと、という方はそちらへ、それ以外の方は、続きをどうぞ。。。

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私の年金、老後以外に貰う方法ってあるの? – 年金入門 その2

ついぞ、「私の住む浅草も」なんて書き出したくなる位、このところずっと某社のCOOとしての記事を、こちらをそっちのけで書き倒していましたが、流石に続き物はちゃんと書かないと、ということで、前回の「私の年金ってどうなっているの?」の続編です。

前回はざっくりいえば私たちの老後に対して公的年金ってどれくらいもらえるのか、ということはそれの他にどれくらい準備しないといけないのか、ということを考えるための記事だったのですが、後半のところについての問題意識を持っていただけたかどうか、はそのもらえる年金額に対するこの瞬間の収入とのギャップとその人の老後への不安度合いの程度、という、実感は人それぞれにお任せですが、会社には負担かけるけど厚生年金には入っておいた方が何かとお得よ、というのが個人的な感想でした。

ということで、今回もこのところのパターンで、まずはスライドでまとめてそれを動画にしているので、長ったらしいダラダラした文章を読みたくない、というあなたはこちらでお楽しみください。と言っても、今回はちょっと盛りだくさん過ぎて弁護士のプレゼンみたいに文字だらけなのですが。。。

なお、このネタ、改めて読むと、人の生き死にとか、生活環境、身体的な問題、家族関係とかをぐりぐり攻める話なので、

お金のためにそこまでいうか、人でなし

と言われても仕方ない、ということがたくさん出てきます。法律上想定している、人の生活の可能性をカバーするようにいろいろなことに対する準備をしているだけなので、それにどう対応するか、を(倫理観を排除して)考える作業をしている「だけ」です。

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私って、年金いくら払っていて、いくらもらえるの? – 年金入門 その1

たまにはFPらしいことも書こう、ってよりは、これを書いている2021年7月の翌月には社会保険労務士、なんて国家資格の試験が予定されていて、著者はもし試験の手続きがちゃんと出来ていれば人生初の社労士試験を受けるはず、なので、その知識の整理をちょっとしたい、という個人的欲求が先走った記事、と言うことで書き始めたのでしたが、いつものように遅筆で、続きを書き始めたのが来年の試験も受けることが確定した2021年11月、ではありますが、でも、みなさん、自分の年金ってどういう仕組みでどうなっているとか、ちゃんと理解してますか?

確かに、今や人生70歳まで働くことが期待されている時代です。他方で、(月々貰える額を減らしていいならば60歳から繰り上げて貰えるし、貰える額を増やすべく繰り下げて70歳、いや、75歳まで遅らせてる、というオプションがあるものの)年金システムとして65歳から貰えることを踏まえて、平均余命が80歳台のこれからを、経済的な観点でどう過ごせるのか、どう過ごしたいのか、というのをどこか「早い段階で」想像して、備える「時間を作る」ということをしてほしい、というのが、社労士試験の勉強をして、この年金システムを改めて学び、FP的な観点でも伝えたいメッセージ、というのがこの記事になっています。

また、だからと言って、安易に銀行とか証券会社が、まともじゃない理由でiDeCoとか勧めているのことに対する疑問についてもちょっと説明したいなと思っています。

ということで、いつものようにざっくりとした説明のスライドと流し見の動画を作ってありますので、それだけ見て帰る方は、この記事のどこかにあるいいねを「最初にした」後で読んでいただければと思います。

あ、ここで告白しますが、CFPの試験中に下記の記事に間違いがあるのに気づき、直しています。どうやら厚生年金は入っているとお得だったようなのです。ごめんなさい!

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オランダのプロ投資家って? – 世界のプロ投資家の世界から

いつもながら、と思いつつも、このプロ投資家って、気づいたらシリーズ化してしまい、個人的には調べて、知って、比較して楽しんでいるのですが、なかなかその楽しみというのが理解されないようです。

まぁ、それを知ってどうするの?何かのお得なの?と思うのは、当然ですよね。大抵のファンドな人からすれば、プロ投資家って人にあって出資して貰えばいいのであって、その法的根拠とか、その人に募集する際の制限なんてものはあまり気にしなくてもそれこそ「プロなんだからなんとかするでしょ」くらいに思っていても十分、プロのファンドの人の顔をしていられますからねぇ。

とはいえ、そもそも、これを調べることになった大きな理由というのが、某Ariake Secondary Fund なんて無名のケイマン諸島籍のファンドでセカンダリー投資をしていて私自身がファンドのいわゆるdirectorでUS-SECとか金融庁に諸般の登録で名前を出しつつ、コントローラーとして全ての取引の契約書のレビューと署名をしているわけですが、そうなると、セカンダリーで買ってこようとするファンドの持分の発行体であるファンドのGPにとっては新しく投資家になる新参者な訳ですので、それぞれが、その設立国や運用者のライセンス国、ファンドアドミの所在地などにおけるAML/KYTCは当然のこと、プロ投資家であることの表明保証を求めてくるのです。

で、過去の色々なプロ投資家の定義を見てわかる通り、どこかの国のプロ投資家であれば、他の国のプロ投資家として認めてくれる、なんて都合のいい話なんでどこにもなかったのですから、常にAML/KYTCだけでなく、求めてくる表明保証についてはしっかりと理解して、表明保証出来るかどうか検討する必要があるのです。

で、まぁ、ざっくりというと、それをやっていると、なんで他の(特に日本の)投資家っていうのはこんな意味のない表明保証を求められているからっていう理由だけでやっているの?という、馬鹿げたことを平気で受け入れてやっているなんていうことにも気付くし、ど直球のロジックとやんわりとしたアプローチでそんな馬鹿げた要求をまだ対応可能なものに変更させるネゴ能力もついてきた一方で、それすらしていないことが透けて見えてきた業界の人たちの顔を思い浮かべては。。。いや、これ以上言うと石を投げられるからやめておこう。

ということで、そんなことの繰り返しを気づけばもう数十ファンドでやっているため、こんなにストックが出来てしまった、という訳なのです。が、今回はなぜかオランダ。残念ながらベネルクス三国で行ったことがあるのはルクセンブルクだけでオランダには行ったことがない。とはいえ、数年前に、6ヶ月かけて一生懸命就労ビザを取って3ヶ月のインターンで受け入れた子の出身地がオランダですので、弟子のいる国、と思えば縁がある、とも言えますので、私的にはその意味では不思議はない、ということでいつものように、これ以上長い話に付き合えない方向けのセットはこちらからどうぞ。

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