ESG とか SDGs とか TCFD とか – (純)投資で本当に世界を変えたいの?

最近、投資の中に ESG – environment, social and governance- とか SDGs – sustainably developed goals – 、TCFD – taskforce for Climet-related Financial Disclosure – という言葉を散りばめて投資の呼び込みの手口を働きかける(ここ以上に怪しい)コンサルとか、投資を促そうとする運用会社とか、取引所とか(笑)果ては行政機関とか(爆)増えたというか、そんなのばかり、という気がして仕方がありません。

実際、最近私が深く関わっている、というのが公然の秘密になっている某運用会社で立ち上げたセカンダリー戦略ファンドのDDQ – due diligence questionnaire – も ILPA – international limited partners association – 要は世界的なプライベート資産への投資家の団体の標準的な質問票 (Questionnaire) に準拠するように数10ページにわたるものを作成していたのですが(ライセンス回避でファンド運用をしようとしている人たち(もしくは、その振りをして投資家のお金をいいように使おうなんて考えている不届き者ども)、本気でまともな投資家さんと向き合うならば名刺がわりにそれくらい作らないと、ですよ。と言って、これを作ったからと言って投資家が投資するわけではないですが。。。)、その後半の質問は主に、運用機関の ESG の取り組みのみならず投資先企業への ESG の取り組みの推進度合い、であったり、diversity and inclusion – 日本語ではそのままカタカナでダイバーシティ・アンド・インクルージョンで使われていますが、単純に社会とか組織の多様性にのみならずそこにより多くの多様性のある人や考え方、ライフスタイルなどを内包し受け入れていくか、という概念への取り組みについて答えることが求められていました。

また、ちょうどこれを書いている最中(といいつつ、既に1ヶ月以上経っています。あ、その時の雑感は某運用会社の従業員ブログに載せる、はず。今書き上がったから(笑))に毎年訪問しているベトナムの運用会社の投資家年次総会に参加した際にも、ベトナムのプライベートエクイティ投資にも拘らず(いや、欧米の贈収賄関連の法律のおかげで海外からの企業投資のリスクが最も高い国の一つ、とまで言われたこの国だからこそ、投資への安心材料として)、欧米のスタンダードレベルのESG 目線での投資判断を入れている、ということで、その投資のアドバイスをする ESGコンサル会社によるプレゼンまで行われたのです。

そこのいずれの根底には多分、日本より先を行っているだろう海外の投資家の投資・運用に求める社会への還元という考え方やそれ以上に超長期的なブランドイメージや経営資源の保全が根付いたものの表れ、なのかもしれませんが、そこは少数先鋭といえば言葉はいいが、実質平均年齢50才以上のおじさんたち6人プラスアルファな組織では最初からダイバーシティどころか偏りしかない組織ですので何を語りそれが投資のアルファに影響するのか、なんて難しいどころの騒ぎではないのです。

とはいえ、世の中はそういうことを求める風潮にあるわけですが、さて、本当にそれって投資を通じて実現できるのでしょうか。いくつかの、そしていくつもの現実を踏まえていつものように超個人的目線で語らせていただきます。ストラクチャーなのに的外れな投資を語るのか、なんて言わないように。

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